社報紹介
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(菊池次長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(野左根アドバイザー)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(齋藤所長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(川島所長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(森副所長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(荒田副所長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(大宮所長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(大塚副所長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(大野所長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(成田担当所長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(戸塚課長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(人見課長)
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋(石丸工務担当課長)
2024年5月号
2023年9月号
マンスリーミツワ2024年1月号より抜粋
甲辰(きのえたつ)の年に思うこと
維新建設(株)次長 菊池 純一
維新建設社員の皆様、新年あけましておめでとうございます。年末年始の長期休みでは日頃の疲れを癒されたのではないかと思います。そんな長期休みの真っ只中、1月1日能登半島地震、2日には羽田空港にて日航機(JAL)と海上保安庁所属の航空機が衝突するという、誰しもが思いもよらないことが正月の2日間立て続けに発生しました。私は2018年に能登半島を訪れており、テレビ画面から日々流れてくる地震の被害状況が映し出される度に楽しかった日々が思い起こされ余計に悲しみが胸に込み上げる2024年の幕開けとなりました。その能登半島地震の翌日1月2日に発生した羽田空港での日航機と海保機が衝突炎上した事故が発生しSNSも含め様々な情報が駆け巡るなか、川崎駅構内で発生した軌陸運搬車と回送列車が衝突し列車が横転した事故を思い出しました。川崎の事故では重機安全指揮者と軌陸車運転者との線閉着手のやり取りで「ここまでいいよ・・・」という一言で軌陸車運転者は京浜東北線(北行)が線閉になったと思い込み軌陸運搬車を載線させてしまった結果、進入してきた回送列車が衝突し横転するという事故でありました。今回の羽田空港での衝突炎上事故も現時点(1/10現在)で複数の報道によれば、ヒューマンエラーが重なったことが原因だと言われています。理由として、海保機はすでに能登半島へのフライトを2回行っており、そのすべてが海保機を優先したフライトを行っていたので、今回も優先してもらえたと解釈したのではないかと考えられます。このことは管制官とのやり取りの中で「1番目ありがとう」と言う言葉からも“優先してもらえた”と理解していたと考える方が自然だからです。つまり、海保機側(機長・副機長・整備士の3者)の思い込みが結果的に事故を起こしたのではないのか、まだ調査中ではありますが複数ある要因の一つだと思っています。その一方で日航機では衝突後炎上する中、わずか18分で乗員乗客379人全員が脱出し、しかもCAの約半数が2023年の春に入社したばかりの新人だったことが分かり、今回の脱出劇はまさしく厳しい訓練の賜物であり今回の事故でいかに訓練の重要性が大事なのかが証明された事故であると感じました。
“訓練の重要性”と“思い込み”というところでは、私自身にも思い出深い事象が2件あります。1件目は27年前、最終列車が通過したと思い込み線路の中に入り作業を進めていたら、列車の灯りが近づいてくるのを確認し危うく列車に轢かれ死にそうになりました(その時の軌工管曰く、完璧に触車したと思ったそうです)。この経験から、出来るだけ物事を客観的に見て様々な情報を得て現場に臨むように心がけています。そして2件目は分岐マクラギ交換の現場にて緊急事態が発生し、私自身が列車を止めるため緊急信号発光器(へスパ)を持って約600m走り、貨物列車の運転手と現場の状況も含め説明したことがありました。年一回ではありましたが列車防護訓練と通告訓練をやっていたおかげで慌てず貨物列車の運転手とのやり取りが上手くできたことはまさに訓練の賜物だと感じました。
そして、現在は安全パトロールや技術向上研修会を日々行っておりますが、自分のやり方こそが一番正しい、今までこれでやってきたから大丈夫、問題ないと思い込んで指導を行うと必ず痛い目に合うと思うので「段取り8分」ではありませんが、事前に調べ上げた上で(安全パトロールでは保安3点セットや作業内容と現場の環境など)現場に赴き自分の成功体験に惑わされないように客観的に現場をチェックし事故やケガが発生しないようにしていきます。技術向上研修会(出直し教育、訓練)では軌道工事標準仕様書や軌道工事ポイント集などを活用し、年間を通じて一部研修内容が同じになることもありますが、その繰り返し訓練を行うことによって事故やケガを防ぎ、ひいては技術力の継承に繋がればと思います。
最後になりますが2024年は甲辰(きのえたつ)の年となります。
甲(きのえ)とは物事の始まりととらえることができ、辰(たつ)は発芽した植物がしっかりとした形になる、勢いと大きな力、成功ととらえることができるなどと言われています。この二つが合わさる甲辰(きのえたつ)は新しいことを始めて成功する、今まで準備してきたことや努力してきたことが形となる、実を結んで成就するといった縁起のよい年になると考えられています。そして、私自身は軌道工歴30年目の節目の年となります。今年は甲辰の年、節目の年ということを念頭に置き良い成果が得られる年になればと思います。