社報紹介
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(庄田専務)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(野佐根アドバイザー)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(菊池次長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(川島所長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(森副所長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(荒田副所長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(齋藤所長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(大宮所長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(大塚副所長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(大野所長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(成田担当所長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(戸塚課長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(人見課長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋(石丸機械担当課長)
マンスリーミツワ2023年1月号より抜粋
勘所と感覚備えて一人前
維新建設(株)次長 菊池 純一
2022年の春から維新技術向上研修会を開催し、レール交換やつき固め、PCマクラギ交換など軌道工が実際の現場で行うであろう作業を毎月3〜5名の小人数で実施しております。ここ数年、私自身は現場に出ると言ったら安全パトロールが多くなり、現場第一線で活躍?していた軌作責や軌工管の時には気が付かなかったことも安パトという立ち位置で現場を見てみると、これまでとはまた違った現場の景色が見えてきました。それは、軌道工というのは職人の集まりだな…それも頑固職人の集まり…ということです。
毎夜ではないですが作業現場によっては必ずと言っていいほど出てくる言葉があります。「いつまでそんなことをやっている」「早くしろ」「○○を持ってこい」「そんなことも出来ないのか」「まだそんなことも覚えていないのか」など、今ではテレビドラマでも出てこないような昭和の頑固職人ぶりが日夜現場で繰り広げられています。もちろん、私自身も多少なりとも身に覚えがあるのでそんな現場を苦い思いで見ておりますが…。ふと思ったことは、“軌道の仕事って半分くらいは個人の感覚的要素が多いのではないか”ということです。たとえば軌道工の代表的な作業である“つき固め”がありますが、つき固めのやり方は知っているけどマクラギ下に砕石がしっかり入っているかどうかはその人の感覚でしかなく、周りからは砕石が入っているかどうかなんて当然分からないです。その感覚がなかなかつかめない結果、すべてではありませんが上記のようなパワハラ紛いの言葉が出てきているのかなと考えられます。
それともう一つ、ここ数年は新人教育も毎月行い軌道工として基本的なところは教えてもらっていますが、現場では基本的なところよりも基本+αのαが出来ているのかできないのかによって仕事の優劣が決まっているような感じにも思えました。昔から職人の世界では見て覚えろと言われています。がしかし上辺だけ(形だけ)覚えても肝心の砕石はマクラギ下には入ってはくれません。そこには砕石が入った感覚と+αがないので見た目はそれなりに見えても実は本来あるべき姿ではないのです。
技術向上研修会では、基本的なところとその作業の勘所(+α)と視覚だけではなく、手や足に伝わる感覚的なところも含めて教えてやればと思いながら毎月開催しております。ただ、今までとくに考えもせずに感覚的なところで作業していたことを言葉に変換し、人に教えることがどれだけ大変なのかを痛感しているところでもあります(人によって感覚の捉え方が違う)。それでも研修会を行った結果、作業現場で少しでも役に立つ、そしてこれからの5年10年の礎になればと思いつつ今年も維新技術向上研修会に力を入れていく所存でございます。